給与 公開日:2021.02.24

ニーズが高まる精神科医の年収!仕事内容ややりがいも解説

ニーズが高まる精神科医の年収!仕事内容ややりがいも解説

うつ病や統合失調症をはじめとした心の病気を扱う精神科。精神疾患を有する方の数は年々増加傾向にあり、とくに近年ではストレス関連障害や認知症などにより病院やクリニックを受診する方が増え、様々な医療機関で精神科医の活躍が求められています。

ここでは、精神科医の年収事情、仕事内容、仕事のやりがいについて解説します。

精神科医の年収は?

医師全体の平均年収1,596万円に対し、精神科医の平均年収は1,605万円※。このうち、おもに幼児から中学生ごろまでの子どもの診療を行う小児精神科の平均年収は1,478万円※という調査結果があります。

精神科になろうか検討中の方にとって、年収は興味を惹かれる要素。実は精神科の平均年収は地域差が大きく、最も高いのは徳島県と愛媛県の1,950万円、僅差で高知県の1,925万円、奈良県と神奈川県の1,900万円※が続きます。医療機関の種類と勤務体系、精神科医の年齢なども関係していますが、一般的に地方にいくほど給与水準が高くなることが資料から読み取れます。

(※2020年10月時点のドクタービジョン掲載求人をもとに平均値を出しています)

精神科医の業務内容

精神科医の業務内容

精神科の診療は患者さまの話を聞くことからはじまる

精神科医の業務内容は、精神疾患が疑われる方の検査と診断、疾患に応じた治療がメインです。対象となる疾患には、統合失調症、うつ病、ストレス障害、拒食症などがあります。

来院された患者さまに対して、現状に対する聴き取りを含めた問診を実施、会話内容から診断と必要な治療方法を選定します。治療方法には、心理療法をはじめとした認知行動療法や薬物療法があり、選択肢の幅は医療機関によって異なる部分もあるようです。

精神科医を取り巻く環境

厚生労働省がまとめたデータによると、2018年における精神科医の数は約1.6万人で、そのうち女性医師が占める割合は約20%です。精神科では患者さまとの対話を軸に診療を進めますが、ときに興奮状態になった患者さまに対応する必要性もあることから、男性医師の需要が高いという意見もあります。

精神科以外の診療科や福祉行政と柔軟に連携することも

精神疾患を抱える患者さまと接するには専門的な知識以外にも、会話内容や動向などの情報から患者さまの状態を分析する冷静な判断力、患者さまの言動を否定することのない温かな対応が求められます

精神科の診療は、精神科医1人でこなせるものではありません。たとえば、心身症や自律神経失調症の治療は、内科など他科と連携をはかることが多いでしょう。診療そのものも、看護師やカウンセラーによるサポートが必要になりますし、日常生活にあわせて精神保健福祉士、地域の社会福祉関係者との連携をはかることもあります。なにより、患者さまのご家族との協力も治療には不可欠なのです。

精神科医が活躍できる職場は多数!

精神科医が活躍できる職場は多数!

社会構造の変化によってストレスフルな環境に身を置く人が増えたことで、精神的疲労と蓄積を感じて精神科を受診する、あるいは精神疾患と診断を受けて通院する方は増加傾向にあります。

また、企業が従業員のメンタルヘルスに注力するようになり産業医を求める声が高まりつつありますが、精神科医は不足しているのが現状です。ここでは、精神科医がおもに働く職場と業務内容についてそれぞれ確認しましょう。

診療所/クリニック

診療所やクリニックでは、紹介状と問診票から受診に至る背景を考慮したうえで、患者さまと話して悩みの具体的な内容を聴き出します。その際に睡眠や食欲などに関する情報も把握し、患者さまが置かれている状況の客観的な把握に努めます。

診断結果をもとに治療方針と治療方法を策定、薬物療法や認知行動療法などを組み合わせて症状の改善を目指します。ストレスや精神疾患の原因が学校や職場に関係していると判断した場合には、診断書を作成して第三者的な立場から介入することもあるでしょう。

病院

病院では病床があることから、入院した状態での治療が必要と診断した重症度の高い患者さまの診療が主となり、薬物治療や心理療法による改善を目指します

病院の場合、あらかじめ入院することを決めて計画的に入院する予定入院と、精神科救急などで実施する医師判断による応急入院あるいは措置入院に踏みきることもあります。他診療科からの相談を受けて診療を行う場合があるのも、病院に開設されている精神科ならではの特徴です。

企業の産業医

健康診断後の必要な情報提供、長時間労働者に対する情報提供を受けた場合の対応、従業員を対象としたストレスチェックと高ストレス者に対する面談の実施、健康相談、保健指導、職場巡視による情報収集などがおもな業務となります。企業の従業員が健康に仕事へ専念することができるようサポートします。

精神保健福祉センターなどの公的機関

医療機関や民間企業以外に、公的機関に所属する働き方もあります。精神保健福祉法により全都道府県に設置が義務づけられている精神保健福祉センターが代表例といえるでしょう。精神保健福祉センターでは、未治療・治療中断者を対象にしたアウトリーチ支援、復職や就労支援に向けたデイケアでの診療をはじめ、地域精神保健福祉にまつわる多様な業務を行います

精神科医のやりがいは?

精神科医のやりがいは?

精神科医は、病院に限らず様々な場所での活躍が求められています。これは、キャリア形成の選択肢の幅が広いことにもなるでしょう。病院で働く場合は精神科救急や療養型病棟、または研究分野をメインにして週に数日臨床に出る選択肢も考えられます。自分にとってやりたいことをやりつつ、やりがいを感じられる働き方に近づけるのではないでしょうか。

また、体力の衰えが診療にダイレクトに影響することはなく、むしろ人生経験で得た知見が役立つことが多いため、働こうと思えば高齢になっても働けるのもメリットです

精神科のやりがいとして、ほかにも未知の分野への挑戦、患者さま個々にあわせた治療の実践などがあります。精神科で扱う領域は、目で見て確かめることができません。脳の働き自体が解明されていないことが多いために、患者さまの心と脳にアプローチしようと、精神療法、心理学、精神病理学など多様な学問分野が存在しています。

同じ精神疾患でも患者さまが異なれば治療方法は異なり、たとえ同じ患者さまでもそのときどきの状態によって適した対処方法も変化します。患者さまにとって適した治療方法を見つけて実施することは、精神科の難しいところであると同時に、精神科医にとってやりがいを感じる部分でもあるでしょう。

キャリアアップに欠かせない?「精神保健指定医」

精神保健指定医とは、精神科医のキャリアアップに欠かすことのできない資格です。この資格を有することで、はじめて精神疾患を有する患者さまに対して「法律に基づいた強制入院」「隔離をはじめとした行動制限」「措置入院に対する判断」などを強制的に実行できるようになります

精神病棟のある病院では、精神保健指定医が複数人在籍していることが望ましいことから、精神科医募集にあたって有資格者であることを条件にしていることもあります。給与待遇、場所によっては勤務日数や時間帯など初待遇をより好条件に設定していることもあるようです。

やりがいと働き方のバリエーションに富む精神科医

精神科は目に見えない心と脳の治療を行う診療科です。精神疾患は、受診する患者さま本人、ご家族など周囲の方が感じる苦痛は大きく、ときに心に大きな影を落としてしまうこともあるほど。

その分治療により症状が改善していき、患者さまが本来の生活を取り戻していく喜びもひとしお。精神科は人生経験がものをいう部分もあり、挑戦しがいのある診療科といえるでしょう。

また、活躍できる場面も多岐にわたるので、精神科医の知見を活かして様々な仕事に就きたいと考える医師にとっては天職といえるかもしれません。

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