年度末になると、国から「確定申告」の呼びかけがありますが、自分は確定申告が必要なのか、確定申告によって税の還付を受けられる可能性があるのか、気になる方は多いのではないでしょうか。
医師の場合、勤務医か開業医か、複数の医療機関で勤務しているかといった勤務形態や年収額などの条件次第では、確定申告が必要です。どのような場合に確定申告をすれば良いのか、解説します。

確定申告とは
所得税の確定申告とは、1月1日から12月31日の1年間の所得額を計算・確定し、所得税額を申告し納税する一連の手続きを指します。所得税の確定申告を行うことで、同時に翌年度の住民税も確定します。
会社員や公務員など、収入が給与所得のみの人は、通常会社の年末調整で課税関係の処理が終了するため、確定申告は不要です。
一方、自営業者や個人事業主・フリーランスなど事業所得がある人や、給与所得、退職所得以外の所得が一定額以上ある人は、確定申告が必要です。
確定申告をしないとどうなる?
確定申告が必要であるにもかかわらず申告せず、期限までに納税をしないと、無申告加算税や延滞税というペナルティが科されます。
無申告加算税は原則として、税額50万円まで15%、50万円を超える分には20%を乗じて計算されます。これに延滞税が加算され、本来納付すべき税金と一緒に納付することになります。
確定申告が必要な医師とは

医師の場合、確定申告が必要になる代表的なケースは、勤務先が2カ所以上あり、主な勤務先以外の所得が20万円を超える場合です。また、開業医や、副業などによる収入が年間20万円を超える場合も、確定申告が必要です。
そのほかのケースも含めて、具体的に解説します。
年収が2,000万円を超える医師
年収が2,000万円を超える人は、年末調整の対象外となります。そのため各自、確定申告によって所得税を納付する必要があります。
複数の病院に勤務している医師
当直などの非常勤や単発アルバイトで、複数の病院から収入を得ている医師は、確定申告が必要な場合があります。
具体的には、主な勤務先の所得のみで年末調整をして、2か所目以降の勤務先の所得を申告していない場合です。複数の病院から収入がある場合、その所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。
ただし、2か所以上の病院からの収入を、主な勤務先の所得に合算して年末調整をしていれば確定申告は必要ありません。
副収入がある医師
勤務先で年末調整が終了していても、給与所得と退職所得以外の所得が年間20万円を超える医師は、確定申告が必要です。
医師の副収入として考えられるのは、たとえば、執筆料・講演料、不動産の賃貸収入など。執筆料、講演料は雑所得、不動産の賃貸収入は不動産所得に該当します。これらの所得の合計が年間20万円を超える場合は、確定申告が必要です。
雑所得|国税庁
不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)|国税庁
給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合|国税庁
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開業医
開業医の所得は事業所得に分類されます。事業所得には、給与所得のような源泉徴収や年末調整の仕組みがありません。そのため、1年間の収入から人的控除、物的控除、必要経費を差し引いて、自ら確定申告をして所得税額を確定させる必要があります。また、申告した内容に基づき翌年度の住民税額も確定します。確定申告は医師自身の所得を公的に証明する唯一の手段でもあり、翌年の国民健康保険の算定や、住宅ローン等の融資審査の基礎資料として重要な役割を果たすため適切に対応しましょう。
確定申告をした方が良い医師とは

年末調整をして一旦課税関係が終了した医師も、以下の要件に当てはまる場合は確定申告をすることで払い過ぎた所得税の還付を受けられます。
なお、所得税の還付申告は、通常の確定申告期間とは関係なく還付が発生した翌年の1月1日以降、5年間提出が可能です。
特定支出控除を適用したい医師
給与所得者には原則、「必要経費」の概念はありませんが、下記費用の合計額が給与所得控除額の2分の1相当額を超えたときは、その超えた金額を給与所得控除後の所得金額から差し引くことができるという制度があります。
勤務医である医師も条件に該当すれば、確定申告することで所得税の還付を受けることができます。
※注:勤務先から支給・弁済がある場合は対象外です。
〇各費用項目に当てはまると思われる具体例
- 研修費:学会参加費、セミナー受講料など
- 資格取得費:専門医試験の受験料など
- 勤務必要経費(最大65万円):医学書(図書費)、白衣・スクラブ代(衣服費)、学会後の情報交換会費(交際費)など
- その他:通勤費、転居費、職務上の旅費(関連医療機関に訪問する場合)、帰宅旅費(単身赴任の場合)など
給与所得者の特定支出控除|国税庁
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医療費控除やセルフメディケーション税制を適用したい医師
医療費控除とは、病院や薬局に支払った金額が年間10万円以上となった場合に、その超えた分を所得から控除できる制度です。
公的医療保険から届く「医療通知書」もしくは、病院や薬局のレシートを保存しておきましょう。後述するe-Taxと連携すると医療費通知情報を自動で取得でき便利です。
なお、全額自己負担の自由診療(レーシック手術、インプラントなど)でも医療費控除の対象となることがありますので、対象であるか迷う場合は国税庁のホームページなどで確認してください。
控除される金額は以下の式で計算した金額(最高200万円)です。
医療費控除の金額=支払った医療費 - 保険給付金 - 10万円(*)
*総所得金額が200万円未満の場合は、総所得金額の5%
たとえば、年間医療費が30万円、保険から補填された金額が5万円だった場合、所得から差し引ける医療費控除の額は15万円です。その医療費控除の額に、自分に適用される所得税率を乗じた額が所得税から還付されます。
これに対してセルフメディケーション税制とは、医薬品の購入や健康促進・疾病予防の取り組みへの支出額が年間12,000円を超えた場合に、超過分が所得から控除されるものです。医療用から転用された医薬品(スイッチOTC医薬品)などが対象です。
医療費控除もセルフメディケーション税制も、生計をともにしていれば、家族分の費用を合算できます。ただし医療費控除とセルフメディケーション税制はどちらか一方しか利用できませんので、還付金が大きくなる方を選択するといいでしょう。
セルフメディケーション税制と通常の医療費控除との選択適用|国税庁
医療費控除を受ける方へ|国税庁
医療費を支払ったとき(医療費控除)|国税庁
医療費控除の対象となる医療費|国税庁
特定一般用医薬品等購入費を支払ったとき(医療費控除の特例)【セルフメディケーション税制】|国税庁
セルフメディケーション税制(特定の医薬品購入額の所得控除制度)について|厚生労働省
知ってトクする セルフメディケーション税制|日本一般用医薬品連合会
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年間10万円を超える医療費がかかった場合に適用となる「医療費控除」の対象にならないものは次のうちどれ?
住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)を受けたい医師【初年度のみ】
住宅ローン控除は、一定の要件を満たした住宅をローンで購入した際、年末ローン残高の0.7%が最大13年間控除される制度です。
ただし、住宅を購入した年(住宅ローンを開始した年)の年末調整では住宅ローン控除の対応ができません。そのため、住宅ローン控除を受ける初年度だけは翌年の確定申告で自ら手続きをする必要があります。
勤務医の場合、2年目以降は勤務先の年末調整で対応できるため、確定申告は不要です。年末調整のない開業医は、毎年確定申告にて住宅ローン控除の申請をする必要があります。
住宅借入金等特別控除の対象となる住宅ローン等|国税庁
住宅の新築等をし、令和3年までに居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁
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2022年の税制改正により、住宅ローン控除の控除率は何%になった?
雑損控除を受けたい医師
雑損控除とは、震災や風水害などの自然災害、火災や爆発などの人災・盗難などで資産に損害を受けた場合に適用できる制度です。確定申告をすることで、一定額が所得から控除されます。
ただし、詐欺や恐喝による損害は雑損控除の対象外です。
投資の損益通算や配当控除を受けたい医師
証券会社の、「一般口座」「源泉徴収なしの特定口座」から生じた利益は確定申告が必要です。「源泉徴収ありの特定口座」での利益は自動的に源泉徴収されるため、確定申告の必要はありません。ただし、株取引の譲渡損と譲渡益を通算(損益通算)したい場合や、損失の繰り越し控除、配当控除を受けたい場合は、確定申告が必要です。
NISA口座で取引している場合は、確定申告の必要はありません。
ふるさと納税をした医師
ふるさと納税を活用している方は、確定申告をすることで、合計寄付額から2,000円を差し引いた金額が所得税、住民税から還付されます。
ワンストップ特例制度を申請していない場合は、確定申告をしないと還付を受けることができません。また、ワンストップ特例制度を申請していても、ほかの理由で確定申告をする場合はワンストップ特例制度の申請が無効になるため、ふるさと納税分についても「寄付金控除」として確定申告に記載する必要があります。
確定申告の手順

申告時期(期間)
所得税の申告期間は原則、所得が発生した翌年の2月16日~3月15日です。開始日と最終日が土日祝に当たる場合は、翌日または翌々日に後ろ倒しされます。
令和7年分の確定申告期間は、令和8年2月16日(月)~3月16日(月)です。
必要書類
確定申告を行うためには下記の書類の準備が必要です。
- 確定申告書
- 所得額がわかるもの
- 各種控除証明書
- 本人確認書類
- 銀行口座がわかるもの
このほか、事業所得や不動産所得を申告する場合、青色申告では青色申告決算書、それ以外(白色申告)では収支内訳書の提出が必要です。
申告方法
所得税の確定申告の方法は、所得税を自分で計算して申告書を作成する、国税庁の確定申告書作成コーナーを利用する、会計ソフトを利用するなどが主な方法です。作成した確定申告書の提出方法としては、税務署へ直接提出または郵送する方法(従来型)と、e-Taxで申告する方法があります。因みに、令和6年度の所得税申告は約74%がe-Taxによる申請でした。
収受日付印の廃止について
e-Tax申告の普及や事務処理の電子化などの影響で、令和7年1月より、従来の書面で確定申告をする場合、確定申告書の控えに収受日付印の押なつをしないこととなりました。
従来の「確定申告書の控え」や、確定申告の提出事実、提出年月日が必要な場合には、次の方法で取得することができます。
- e-Taxによる申請
- 申告書等の情報取得サービス(書面により提出している場合もe-Taxを利用してPDFファイルで取得)
- 保有個人情報の開示請求(手数料300円、オンライン申請200円、交付まで1ヵ月)
なお、国税庁は金融機関向けに、「令和7年1月以降は各種事務において収受日付印の押なつされた申告書等の控えの提出を求めない」ことを周知しています。
e-Taxで申告する方法
e-Taxによる申告は、時間や場所を気にせず申請書を作成し、送信(提出)までできるため、忙しい医師の方におすすめです。
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」から、申告書の作成と送信が可能です。
【e-Taxで確定申告をするメリット】
- 申告書を印刷する必要がない
- 申告書を税務署へ持参しなくて良い
- 領収書などの書類を添付しなくて良い
- 期間中は24時間いつでも申告できる
- 還付金の還付が早い(申告から3週間程度) ※従来型では1~1.5カ月程度かかる
【e-Tax送信に必要なもの】
- スマホ、タブレットまたはパソコン
e-Taxで送信するにはマイナンバーカード読取対応のスマホ、もしくはICカードリーダライタが必要。 - マイナンバーカード
- マイナンバーカード発行時に設定した2つのパスワード
・利用者証明用電子証明書(数字4桁)
・署名用電子証明書(英数字6~16文字)
注意)マイナンバーカードの有効期限とは別に、電子証明書に有効期限が設けられています。電子証明書の発行から5回目の誕生日までが期限です。期限が切れているとe-Taxでの手続きができないため、確定申告の前に確認をして必要があれば更新手続きをしておきましょう。
マイナポータル連携が便利
e-Taxをマイナポータルと連携すると、収入関係、控除関係の情報をまとめて取得でき、確定申告書に自動反映されるため便利です。
令和8年1月以降のマイナポータル連携の対象は次の通りです。
- 給与所得の源泉徴収票(勤務先が税務署にe-Tax等で給与所得の源泉徴収票を提出していること)
- 公的年金等の源泉徴収票
- 株式の特定口座年間取引報告書
- 生命保険契約等の一時金・年金
- 損害保険契約等の満期返戻金等・年金
- 医療費*
- ふるさと納税
- ふるさと納税以外の一部の寄付金
- 国民年金保険料等の社会保険*
- 生命保険・地震保険*
- iDeCo
- 住宅ローン控除関係
〇収入関係
〇控除関係
*事前にマイナポータルで代理人登録を行うことで、申告に含める家族の証明書も取得可能
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/mynaportal-jidou/
実際に控除を受けるためには、控除証明書の発行主体がマイナポータルの連携に対応していることが要件です。連携の有無は国税庁のサイトで確認できます。随時更新されていますので、マイナポータル連携を利用する場合は確認してください。
所得税の確定申告|国税庁
e-Taxソフト(SP版)がタブレット端末に対応しました。|国税庁
ICカードリーダライタのご用意|地方公共団体情報システム機構 公的個人認証サービス ポータルサイト
マイナポータル連携可能な控除証明書等発行主体一覧|国税庁
令和7年主な税制改正について
令和7年の税制改正で所得税にかかわるポイントを簡単にまとめました。
基礎控除額と所得控除額の引き上げ
〇所得税の基礎控除額の引き上げ
改正前は一律48万円であった基礎控除額が、令和7年は年収が低い層ほど控除額が大きく、年収が高くなるほど小さくなるスライド方式です。
| 合計所得金額の区分 | 令和7年の控除額 | 改正前(令和6年まで) |
|---|---|---|
| 132万円以下 | 95万円 | 48万円 |
| 132万円超〜336万円以下 | 88万円 | 48万円 |
| 336万円超〜489万円以下 | 68万円 | 48万円 |
| 489万円超〜655万円以下 | 63万円 | 48万円 |
| 655万円超〜2,350万円以下 | 58万円 | 48万円 |
https://www.nta.go.jp/users/gensen/2025kiso/index.htm
〇給与所得控除額の最低保証額が引き上げ
年収190万円以下の層の給与所得控除の最低保証額が55万円から65万円へ引き上げられました。
| 給与収入の金額(A) | 給与所得控除額の計算式 |
|---|---|
| 190万円以下 | 650,000円 |
| 190万円超〜360万円以下 | A × 30% + 80,000円 |
| 360万円超〜660万円以下 | A × 20% + 440,000円 |
| 660万円超〜850万円以下 | A × 10% + 1,100,000円 |
| 850万円超 | 1,950,000円(上限) |
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1410.htm
基礎控除と給与所得控除が引き上げられたことで、令和6年までは年収103万円を超えると、超えた金額に所得税がかかっていたところ、令和7年は年収160万円まで所得税はかかりません(基礎控除額95万円+給与所得控除額65万円)。
令和7年の改正は、低所得者層への恩恵が大きく中間層に与える影響は限定的です。とはいえ、基礎控除額が最低10万円は増えるため、2~3万円の減税効果はあります。
注意)令和8年税制改正により年収の壁のさらなる引き上げが見込まれていますが、本記事は令和7年分の確定申告に関して言及しているため、令和7年の税制改正について解説しています。
配偶者控除・配偶者特別控除も引き上げ
令和7年の基礎控除と給与所得控除の引き上げにより、配偶者控除、配偶者特別控除の壁も引き上げられました。詳細は下表をご確認ください。配偶者の年収が201万円を超えると控除は0になります。
| 配偶者の所得金額 | 扶養者の所得 | |||
|---|---|---|---|---|
| 900万円以下 | 900万円超 〜950万円以下 |
950万円超 〜1,000万円以下 |
||
| 配偶者控除 | 95万円以下 | 38万円 | 26万円 | 13万円 |
| 特別配偶者控除 | 95万円超〜100万円以下 | 36万円 | 24万円 | 12万円 |
| 100万円超〜105万円以下 | 31万円 | 21万円 | 11万円 | |
| 105万円超〜110万円以下 | 26万円 | 18万円 | 9万円 | |
| 110万円超〜115万円以下 | 21万円 | 14万円 | 7万円 | |
| 115万円超〜120万円以下 | 16万円 | 11万円 | 6万円 | |
| 120万円超〜125万円以下 | 11万円 | 8万円 | 4万円 | |
| 125万円超〜130万円以下 | 6万円 | 4万円 | 2万円 | |
| 130万円超〜133万円以下 | 3万円 | 2万円 | 1万円 | |
| 133万円以上 | 0円 | 0円 | 0円 | |
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1195.htm
特定扶養控除の引き上げと特定親族特別控除の新設
19歳~23歳未満の親族を扶養している場合に扶養者が受けられる控除です。令和6年までは、103万円を超えると63万円の控除が一気に0になっていましたが、令和7年の特定親族特別控除の新設により、年収188万円まで段階的に控除を受けられるようになりました。
主に大学生を扶養している方に関係のある変更です。該当する方は確認してください。
| 親族(大学生など)の合計所得金額 | 控除額(所得税) | |
|---|---|---|
| 特定扶養控除 | 58万円以下 | 63万円 |
| 特定親族特別控除 | 58万円〜85万円以下 | 63万円 |
| 85万円〜90万円以下 | 61万円 | |
| 90万円〜95万円以下 | 51万円 | |
| 95万円〜100万円以下 | 41万円 | |
| 100万円〜105万円以下 | 31万円 | |
| 105万円〜110万円以下 | 21万円 | |
| 110万円〜115万円以下 | 11万円 | |
| 115万円〜120万円以下 | 6万円 | |
| 120万円〜123万円以下 | 3万円 | |
| (対象外) | 123万円超 | 0円 |
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1180.htm
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1177.htm
今回の改正により、所得税の非課税ラインは引き上げられましたが、社会保険の壁は残ったままであることに注意してください。たとえば、パート先の社会保険に未加入の配偶者の年収が130万円を超えてしまった場合、所得税はかかりませんが、夫の社会保険上の扶養から外れ、自分で国民年金と国民健康保険に加入しなければならなくなるため、約30万円程度の出費となります。
また、住民税については、基礎控除に変更はなく43万円のまま、給与所得控除のみ65万円に引き上げられています。
まとめ

令和7年の改正では、基礎控除や給与所得控除の最低保証額が引き上げられました。これにより、所得税がかからない枠(いわゆる「103万円の壁」)が160万円まで拡大されました。本改正は、主に合計所得額132万円以下(給与収入200万円以下)の方に恩恵の大きな制度で、所得が増えるにつれて段階的に基礎控除額が縮小されます。合計所得金額が655万円を超えると基礎控除額の上乗せ部分がなくなるため、減税効果は限定的です。なお、合計所得が2,500万円(年収2,695万円)を超えると基礎控除額は0になります。
確定申告が必要かどうかは、ご自身の勤務形態や収入状況に照らして確認しましょう。確定申告が必要なケースは。年収が2,000万円を超える方、主な勤務先以外でのアルバイト(非常勤勤務)や副業による所得が年間20万円を超える方、および開業医の方です。確定申告が不要なケースは、勤務先が1カ所で、会社の年末調整により課税関係が終了している場合です。また、複数の勤務先があっても、メインの職場で収入を合算して年末調整を行っている場合も同様です。
確定申告が必要な方が期限までに手続きを行わないと、本来の税額に加えて「無申告加算税」や「延滞税」といったペナルティが科される恐れがあります。故意・過失を問わず対象となるため、余裕を持った準備が大切です。
「確定申告」について詳しく知りたいと本コラムを訪れた先生方の中には、非常勤勤務などで複数の医療機関に勤務されている方もいらっしゃるかと思います。
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