充実の医療設備と時代に合わせた医師の働き方で地域医療を支える【医療法人社団淳英会 おゆみの中央病院】

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インタビュー 医療機関

公開日:2021.08.10

充実の医療設備と時代に合わせた医師の働き方で地域医療を支える【医療法人社団淳英会 おゆみの中央病院】

充実の医療設備と時代に合わせた医師の働き方で地域医療を支える【医療法人社団淳英会 おゆみの中央病院】

都内から電車で約1時間と好アクセスな立地から、近年ではファミリー層が増加している千葉県千葉市緑区に医療法人社団淳英会 おゆみの中央病院はあります。

同院は2014年の開院以来、区内人口の増加に伴う医療ニーズの受け皿として地域医療に貢献してきました。地域医療を支える一方で、同院は最先端の医療研究に力を入れ、当直免除をはじめとした多様な医師の働き方を実現するなど、そのときどきの時代のニーズに合わせた取り組みを行ってきました。同院の取り組みについて、理事長・院長の山下剛司先生にお話を伺いました。

山下剛司先生の写真

医療法人社団淳英会 理事長・院長 山下 剛司 先生

医学博士、整形外科専門医、認定運動器リハビリテーション医、認定リウマチ医。岡山大学医学部卒業、千葉大学大学院医学研究院整形外科学修了。岡山大学病院医学部付属麻酔蘇生科、千葉大学医学部附属病院整形外科、スイス・ベルン大学客員研究員、帝京大学ちば総合医療センター整形外科講師・病棟医長などを経て現職。理事長・院長として勤務しながらも整形外科医として現場の第一線で患者さまの診療にあたる。

整形外科などを中心に千葉市緑区の地域医療に貢献

整形外科などを中心に千葉市緑区の地域医療に貢献

まず、貴院の紹介をお願いいたします。

当院は千葉市緑区にある、急性期・回復期・慢性期に対応する病院です。整形外科、内科、循環器内科、形成外科、リハビリテーション科など10の診療科を有し、お子さまからご高齢の方まで幅広く診療しています。特に整形外科は当院の強みです。院内施設は整形外科の治療がスムーズに行えるような導線を考えて設計したり、大学病院と同等レベルの手術設備を整えるなど、設備には力を入れています。

千葉市緑区に貴院をオープンした理由を教えてください。

千葉市緑区は全国でも数少ない人口増加地域であるとともに、比較的新しい住宅地です。当院ができる前までおゆみ野地域では一般病院がなく、新興住宅地ならではの「医療状況が必ずしも整っていない」状況でした。そこで、2014年におゆみの中央病院を開設しました。法人独自の統合ヘルスケアネットワークにより、病院やクリニック、介護老人保健施設、地域社会をつなげることで住民である患者さまの健康を守り、安心できる医療環境を作りたいとの思いで病院運営にあたっています

年間約700件の手術と最新設備、千葉大学医学部附属病院との連携で最先端の医療を提供

年間約700件の手術と最新設備、千葉大学医学部附属病院との連携で最先端の医療を提供
最新のバイオクリーンルームを完備

貴院の症例数や手術件数などを教えてください。

当院で手術を担当する診療科は整形外科と形成外科です。整形外科の手術件数は年間約500件、形成外科では年間約200件、トータルで年間約700件の手術を行っています。2022年には整形外科の医師が現在の8名から10名と増員予定で、近隣の基幹病院にもひけをとらない診療体制を整えられるよう準備を進めています。当院の開設から7年が経ち、手術件数は年々増加していますので、近い将来には年間1,000件の手術を実施できる見込みです。

質の高い医療環境を実現するために注力している取り組みはありますか。

病院開設時から設備の充実に力を入れ、大学病院と比較しても遜色ない設備を取り揃えています。整形外科では、人工関節手術が可能な最高ランク設備である「米国連邦規格FED.St209B規格 クラス100」の手術室を完備しています。先ほどお伝えした整形外科の手術件数(年間約500件)のうち、およそ100件が人工関節手術です。人工関節手術は年々増加していますから、今後も患者さまのニーズにあわせて手術件数も増える見込みです。MRIは最新の「MAGNETOM Spectra 3T」を導入しています。

充実した設備が、多くの手術症例を担う整形外科・形成外科を支えているのですね。

そのほか、リハビリテーション科の設備も大きな特徴のひとつです。院内のリハビリテーション室は総面積で600平方メートル以上を確保しています。また、3階から5階のすべての病棟にリハビリテーションエリアを設け、内科など他科主体の病棟でも患者さまがリハビリを受けられる環境を整えています。

千葉大学医学部附属病院と連携していますが、具体的な連携内容を教えてください。

初期研修病院として同大病院からの初期臨床研修医を受け入れています。そのほか、自家培養軟骨移植術や関節外科に関する共同臨床研究も行っています。最近では当院での症例を扱った論文が海外雑誌でアクセプトされました。大学病院と連携することで、希望すれば臨床だけでなく研究もしっかりと行える環境です。大学病院に所属していなくても最先端の研究や技術に触れることができる点はメリットだと思います

当直なし、男性医師の育休取得実績も。医師の新しい働き方を実現

当直なし、男性医師の育休取得実績も。医師の新しい働き方を実現
リハビリテーション室の総面積は、600m2以上。

医師のワークライフバランス実現のためにどのような取り組みをされていますか。

当院では医師の働きやすい環境づくりに注力しています。一つは当直です。当直を負担に感じる医師もいると思いますので、希望しない医師には当直を免除しています。常勤医師が約20名いますが、半数程度が当直なしの勤務です。

当直可能な医師が少ないと夜間救急の対応などが難しいかと思いますが、どのように対応されていますか。

実は、当院では夜間救急は原則として受け入れていません。自治体から要請される月1回の当番日以外は夜間救急を行わないので、当直で眠れない、今ですと救急搬送された新型コロナウイルス疑いの患者さまを診療しなければならないといった状況はありません。

昨今は特に医師の負担が増大するなかで、貴院の先生方は現場で活躍しながらも無理なく安心して働けるのですね。

そうした体制が整えられるように心がけています。また、男性医師による3ヶ月の育休取得実績もあります。女性のみならず男性でも、そして医師であっても一定期間の育休が取れる体制です。育休中は診療科内で業務を分担したり、非常勤医師にお願いしたりして診療体制へ影響が出ないようにしています。とはいえ、育休取得中の医師も一定期間現場を離れることや受け持ちの患者さまの様子が気になることがあると思いますので、週1回程度は出勤していただいています。

一般的に多忙とされる医師という仕事で、男性であっても数ヶ月単位で育休が取れると、今まで積極的な育児参加を諦めていた男性医師にも仕事と育児の両立ができる新たな道となりそうです。男性育休取得を実現も今の時代に対応できるようにするためでしょうか。

「生き残る種とは、最も強いものではない。 最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである」というダーウィンの言葉のように、刻々と変化する医療情勢の中で病院にも変化が求められています。時代によって求められる医療のニーズや病院で働くスタッフのニーズなどは変わります。こうした変化に柔軟に対応しつつ、患者さま主体、働くスタッフ主体の病院となれるような運営を目指しているところです

貴院の特徴でもある独自の統合ヘルスケアネットワークが医師の働き方に与える影響についてお考えを聞かせてください。

急性期病院は在院日数の関係で10日から14日程度の「急性期」の患者さまを診て、あとは回復期や地域包括ケアへの転院やクリニックへの逆紹介が一般的な診療スタイルですが、当院では病院内で回復・リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟がありますので、急性期の治療を担当した後も継続して患者さまの経過を診ることが可能です。患者さまが転院されても転院先とは電子カルテを用いて情報共有をするので、受け持ちの患者さまの退院後の状況も把握できます。「一人の患者さまに対して最後まで責任を持って診療したい」と感じている医師には、それが実現できる環境です。

時代のニーズに合わせて病院と一緒に成長してくれる医師と働きたい

時代のニーズに合わせて病院と一緒に成長してくれる医師と働きたい

スタッフ同士の関係や職場の雰囲気はいかがですか。

まだ開設して7年ほどの病院で、堅苦しさというようなものはありません。他のスタッフに対しても患者さまに対しても誠実な方が多く、和気あいあいとした環境で働いています。

今後の貴院のビジョンや事業展開について教えてください。

病床数は病院開設時の149床から現在では170床、病床稼働率も90%程度で推移しています。近々、増床も含め施設拡張を検討しているところです。また、関連施設であるおゆみの整形外科クリニックが鎌取駅近くに移転する予定です。

本記事を見ている貴院に興味のある医師に向けて、メッセージをお願いします。

当院はまだまだこれからの病院ではありますが、時代の新しいニーズに合わせて医師やスタッフ、そして患者さまと一緒に発展していきたいと考えています。希望するワークライフバランスを保ちながら医師のキャリアを積みたい、最後まで責任を持って患者さまを診たいと考える医師の方はぜひご連絡ください。

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ドクタービジョン編集部

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