医師バイトの始め方とコツ｜初心者から経験者まで活用できる求人の探し方ガイド

アルバイトに関して、このような悩みを抱える先生は少なくありません。多様な求人の中から自分に合った求人を見つけるのは容易ではなく、希望に沿う求人が見つからないという先生も多いでしょう。

時給や日給が高く、業務負担が少ない人気バイトは、公開後わずか1～2日で募集が締め切られることがほとんどです。

初めてのバイト探しで「どうすれば、そうした非公開・高条件の求人を優先的に紹介してもらえるのか？」という疑問は当然です。

そこで今回は、これまで多くの先生のご支援をしてきた弊社コンサルタントが「医師向けのバイトを探すコツ」について解説します。初めてバイトを探す先生向けに「バイトの始め方」もわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

記事の最後には、高条件バイトに受かりやすい医師の【総評アドバイス】を公開します。効率よく高収入を得る秘訣を知りたい先生は、ぜひ最後までご覧ください。

アドバイザー：T.S

2017年入社 担当エリア：関東

医師のバイトのコツは情報収集にあり | 効率的な求人の探し方

バイトを探すコツは、情報収集にあります。どのような方法や基準で探すかによって、出会える求人の質と量は変わります。

まずは求人を探す際にどのような方法があるのか、以下にわけて整理します。

• 情報収集源の比較｜求人サイトの活用・転職コンサルタントや医師からの紹介
• 複数サイトを組み合わせて使う

情報収集源の比較｜求人サイトの活用・転職コンサルタントや医師からの紹介

先生がバイトを探す際の情報源は主に、求人サイト・転職コンサルタント・医師からの紹介の3つにわけられます。それぞれのメリットと注意点は以下の通りです。

求人サイトをご自身で確認している先生はあまり多くありませんが、利用される場合は特定のサイトに絞って探している方が多い傾向にあります。医局に所属している場合は、医局経由でバイトが回ってくるケースも多く、医局の方針によってはこれが主な情報源となる場合もあります。

複数サイトを組み合わせて使う

最も効率的なバイト探しの方法は、複数の情報収集サイトを組み合わせて活用することです。求人サイトで自分の目で案件を確認しながら、同時に転職コンサルタントにも希望条件を伝えて探してもらうことで、より多くの求人に出会える可能性が高まります。

求人サイトで気になる案件を見つけた場合は、「この医療機関名の詳細を知りたい」「この勤務条件を確認したい」といった形で案件を指定して転職コンサルタントに問い合わせれば情報が得られる場合もあるでしょう。併せて、医局や知人からの紹介も並行して受け入れると、情報の幅が広がります。

高給与求人を見逃さないコツ

高給与求人は人気が高く、すぐに埋まってしまう可能性があります。ここでは、高給与求人を見逃さないためのコツを解説します。

• 高給与求人の募集期間の目安
• 求人情報をいち早くキャッチする

高給与求人の募集期間の目安

高給与求人はおおよそ1週間程度で募集が終了するケースが一般的であり、それ以上長く公開され続けることは多くありません。特に「日給12万円」を超えるような案件では、1～2日で応募が締め切られる場合もあります。

「外来のみで日給10万円」といった、業務内容と報酬のバランスが良い案件も同様です。こうした求人を逃さないためには、情報をいち早くキャッチし、迅速に応募する体制を整えておくことが重要になります。

求人情報をいち早くキャッチする

高給与求人を逃さないために有効な方法は、転職コンサルタントに事前に希望条件を詳しく伝え、「条件に合う案件が出たらすぐに紹介してほしい」と依頼しておくことです。転職コンサルタントは日々新しい求人情報を入手しているため、条件に合う案件が出た際に優先的に紹介してもらえる可能性が高まります。

医師がバイトを行う際の準備と注意点

初めてバイトをする先生にとって、事前の準備や注意点は知っておきたいポイントではないでしょうか。ここでは、バイトをするにあたって「知っておくべき準備と注意点」を以下に詳しく解説します。

• 医局・常勤先にバイト開始を伝えるタイミングと伝え方
• バイト収入の税務処理｜確定申告が必要になるケース
• 源泉徴収と年末調整の基本的な流れ
• バイトが禁止されていないかの確認
• バイトに関する認識の相違に注意

医局・常勤先にバイト開始を伝えるタイミングと伝え方

医局や常勤先にバイト開始を伝えるタイミングに悩む先生は多いでしょう。特に地方では医局の影響力が強く、医局が派遣先を決定しているケースも多いため、独自にバイト先を探すことに対して慎重な対応が求められる場合があります。

そのため、医局に所属している先生は、事前に非常勤バイトをする許可を得る必要があるかを確認してください。外部でバイト先を探す理由を明確にし、医局の方針に反さない形で進める必要があります。

バイト収入の税務処理｜確定申告が必要になるケース

医師がバイトで得た収入については、税務処理が必要になります。給与所得者である常勤医師が副業としてバイトをする場合、バイト収入が年間20万円を超えると確定申告が必要です。バイト先から支払われる報酬が給与所得として扱われるか、事業所得として扱われるかによって、税務処理の方法が異なるため注意してください。

もし複数のバイト先から収入を得ている場合や高額なバイト収入がある場合は、税理士などの専門家に相談するのも検討するとよいでしょう。適切な税務処理を行わないと、後から追徴課税が発生する可能性があります。確定申告間近になると手続きや申請が立て込んでしまうため、早い段階からの準備が大切です。

源泉徴収と年末調整の基本的な流れ

バイト先からの給与は、通常は源泉徴収がされます。常勤先で主たる給与所得者として年末調整を受ける場合、バイト先での収入は従たる給与として扱われ、年末調整の対象外となるのが一般的です。

原則として年末調整（給与所得者の扶養控除等申請書）は、1ヶ所の主たる給与の支払者にしかできません。ですが、以下の場合においてのみ、源泉徴収額の調整によってはメリットが生じます。

• 毎月の手取り額を少しでも増やしたい
• 年間の所得に対する源泉徴収額をできるだけ平準化したい

ただし、年間の所得税総額が変わるわけではなく、月々の源泉徴収額の調整ができる程度です。多めに徴収されている場合は確定申告で還付金を受け取れる可能性がありますし、逆に不足額が生じれば納税が必要になります。

これらを加味した上で、バイト先から源泉徴収票を受け取ったら、常勤先からの源泉徴収票と併せて保管し、確定申告の際に使用するかどうかを判断しましょう。

バイトが禁止されていないかの確認

地方の公立病院や一部の医療機関では副業が制限されている場合もあり、規則に違反すると懲戒処分の対象となる可能性があります。バイトを始める前に、常勤先の就業規則でバイト（副業）が禁止されていないかを必ず確認しましょう。

バイトに関する認識の相違に注意

医師がバイトを始める際によくある認識の相違として、バイトの給与相場を正確に把握していないケースが多く見られます。「1回の勤務でどの程度の報酬を想定されていますか」と質問された際に、「4万～6万円くらいでしょうか」といった相場より低い金額を答える先生も少なくありません。その結果、適正な報酬を得る機会を逃している可能性もあります。

その他、以下のような「よくある認識違い」もあります。

• スポットバイトと定期非常勤は似たようなものと思っている
• 「バイト＝シフト制」と思い込んでいる
• バイトは有給休暇がないと思っている

中でも、スポットバイトと定期非常勤の違いを理解していない先生は少なくありません。スポットバイトは単発勤務（1日単位）、定期非常勤は継続的な勤務（週・月単位）という違いがあります。イメージだけで決めつけず、それぞれの契約形態を理解しておくことが重要です。

初めてでも安心！医師のバイト選びとステップアップ方法

ここからは、初めてバイトをする先生に向けて、選び方をステップバイステップで解説します。実際に始める際の参考にしてみてください。

• トライアル勤務から始める
• 比較的取り組みやすい案件から始める
• 短時間のバイトから始める
• トライアル勤務に慣れたら定期バイトに切り替える

トライアル勤務から始める

初めてバイトをする先生は、まずトライアル勤務から始めることをおすすめします。トライアル勤務は非常勤として本格的に勤務を始める前にお試しで働く形式を指します。業務内容や職場の雰囲気を実際に体験してから継続するかを判断できるため、リスクが少ない始め方の1つです。

また、トライアル勤務を経験することで、現場での業務の流れや自分に合った働き方を把握できます。複数の医療機関で勤務する中で、それぞれの特色や診療スタイルにも触れられるため、今後のキャリア形成においても有益な経験となるでしょう。

比較的取り組みやすい案件から始める

バイト初心者のうちは、特殊なスキルや豊富な経験を必要としない案件から始めるのがおすすめです。健診業務や予防接種、外来診療など比較的負担が少なく、多くの医師が対応可能な業務から経験を積み、徐々にバイトに慣れていきましょう。

たとえ自分の専門外の案件であっても、総合診療的な対応が求められる案件であれば、幅広い知識と経験を身につける機会になります。

ただし、全く経験のない分野や高度な専門性が求められる案件については、事前に十分な準備と確認が必要です。

短時間のバイトから始める

初めてのバイトでは、半日程度の短時間勤務から始めるのも有効な戦略の1つです。午前のみの外来や数時間の健診業務など、短時間で完結する案件であれば、常勤先の勤務への影響を最小限に抑えながらバイトを経験できます。

また、短時間のバイトを複数回経験する中で、自分の体力やスケジュール管理能力を確認できます。今後、より長時間のバイトや定期非常勤に移行する際の判断材料にもなるでしょう。

いきなり全力でバイトをするのではなく、無理のないペースで徐々にバイトの頻度や時間を増やしていき、長期的に継続できる状態を作っていくことが大切です。

スポットやトライアル勤務に慣れたら定期バイトに切り替える

スポットバイトやトライアル勤務に慣れてきたら、次のステップとして定期非常勤バイトへの切り替えも検討してみましょう。定期非常勤バイトは継続的な勤務となるため収入が安定しやすく、バイト先の医療機関やスタッフとも良好な関係を築きやすい働き方です。バイトのステップアップ先として向いています。

【経験者向け】効率を最大化するバイト戦略

バイトの効果を最大限に上げるには、どう効率的に動くかが重要です。ここからは、バイトの効率を上げるための戦略を解説します。

• 複数のバイトを組み合わせた年収アップ術
• 時給だけでなく時間対効果で判断する方法
• 専門性を活かした高給与なバイトへのステップアップ

複数のバイトを組み合わせた年収アップ術

バイトに慣れた医師が年収をさらに増やすためには、複数のバイト先を戦略的に組み合わせる方法が有効です。

• 平日の夜間に外来のバイト
• 週末に当直のバイト
• 月に数回スポットで健診業務

このように異なる種類のバイトを組み合わせると、効率的に収入を増やせます。それぞれのバイト先の特性を理解し、自分のスケジュールや体力と相談しながら最適な組み合わせを見つけましょう。

この際、高給与の案件を優先的に選びつつ定期的な収入源となる安定したバイトも確保しておくと、バランスの取れた収入構造を構築できる可能性が高まります。

時給だけでなく時間対効果で判断する方法

バイトを選ぶ際には、時給や日給といった金額面だけでなく、時間対効果を総合的に判断するのも重要です。例えば、移動時間が長い案件や、準備や後片付けに時間がかかる業務では、実質的な時給が見かけより低くなる可能性があります。

こうした事態を防ぐには、自宅や常勤先から近い案件を優先して探すと、移動時間を削減し、時間対効果を高められます。業務内容についても、自分の得意分野や経験のある領域であれば効率的に仕事を進められるため、結果として時間対効果が向上する傾向にあるようです。

バイトで年収をアップさせる場合は、時給だけに意識を向けるのではなく、交通費や宿泊費の支給状況も含めて総合的に判断するようにしましょう。

専門性を活かした高給与なバイトへのステップアップ

バイト経験を積みながら、自分の専門性を活かした高給与なバイトへのステップアップを検討していくのも、年収アップの方法として有効です。専門医資格や特定の技術を要する案件では一般的なバイトよりも高い報酬が設定されている場合が多く、効率的に収入を増やせるでしょう。

医師がバイトで損をしないための交渉と契約書のコツ

バイトで損をしないためには、交渉だけでなく契約書に関しても知っておきたいポイントがあります。ここからは、以下にわけてそれぞれどのようなコツがあるのか、詳しく解説します。

• 【転職コンサルタント目線で見る】交渉のベストなタイミング
• 契約書で必ず確認すべき項目

【転職コンサルタント目線で見る】交渉のベストなタイミング

バイトの条件交渉を成功させるためには、タイミングが重要です。自分の中で「絶対に譲れない条件（マスト条件）」と「できれば叶えたい条件（ウォント条件）」を明確にわけ、それぞれ適切なタイミングで交渉するのが効果的とされています。

特にマスト条件は、面接前に転職コンサルタントを通じて医療機関側に伝えておくようにしましょう。勤務日数や勤務時間、当直の有無といった条件が合わなければ応募自体が無意味になるためです。一方、「できれば叶えたい条件」については、面接を経てから交渉する方がスムーズに進む場合があります。

転職コンサルタントを活用する場合は、まず希望条件をしっかりと伝え、優先順位を明確にするところから始めましょう。転職コンサルタントが条件交渉を代行してくれるため、遠慮せず希望を詳しく伝えるほど効果的です。

また、身内からの紹介でバイトを始める場合は契約書類が不十分なケースも多いため、「言った言わない」のトラブルに発展しないよう注意する必要があります。

契約書で必ず確認すべき項目

バイトを始める際に交わす契約書には、後々のトラブルを防ぐために確認しておくべき重要な項目がいくつもあります。特に定期非常勤バイトの場合は、契約内容によって勤務条件や収入が大きく変わることもあるため、書面を丁寧にチェックすることが大切です。

主な確認ポイントは以下の通りです。

これらをしっかり把握しておくことで、勤務開始後の「思っていた条件と違う」というトラブルを未然に防ぐことができます。不明点や曖昧な記載がある場合は、転職コンサルタントに確認してから署名することをおすすめします。

医師がバイトを続ける上で意識したいポイント | よくあるトラブルと対処法

バイトを続けていると、大なり小なりトラブルに巻き込まれるものです。そうした際に安心して対処するためにも、以下のポイントを意識しておくことをおすすめします。

• バイト先とのコミュニケーションで気を付けること
• 常勤先との両立で疲弊しないためのスケジュール管理術
• トラブル発生時の相談先を確保する

バイト先とのコミュニケーションで気を付けること

バイト先で良好な関係を維持するためには、適切なコミュニケーションが重要です。スポットバイトの場合、初めて訪れる医療機関で勤務するケースも多いため、事前に業務の流れや施設のルールを確認し、わからないことがあれば積極的に質問する姿勢を見せると効果的です。

定期非常勤バイトでも同様で、常勤スタッフとの関係構築は意識した方が業務上プラスに働く場合が多々あります。バイト医師であっても医療チームの一員として責任を持って業務に取り組む姿勢を示していくと、信頼関係を築きやすくなるでしょう。

常勤先との両立で疲弊しないためのスケジュール管理術

常勤先の業務とバイトを両立させるためには、スケジュール管理が欠かせません。バイトを詰め込みすぎると体力的に疲弊し、常勤先での業務に支障をきたす可能性もあるため、自分の体力や生活リズムを考慮した無理のないペース配分が重要です。

月ごとにバイトの予定を組む際には、常勤先の繁忙期や当直のスケジュールをあらかじめ考慮しておくと、全体のバランスを取りやすくなります。また、意識的に休養日を確保して心身をリフレッシュすることも、長期的にバイトを続けるための重要なポイントです。

家族との時間や自己研鑽の時間も大切にしながら、バランスの取れたスケジュールを組むようにしましょう。

トラブル発生時の相談先を確保する

バイト先でトラブルが発生した際に、相談できる窓口を事前に確保しておくのもバイトを続けるコツの1つです。転職コンサルタントを通じてバイトを始めた場合は、何か問題が生じた際は転職コンサルタントに相談し、医療機関との間に入って調整してもらいましょう。

転職コンサルタントが関わる範囲は広く、契約内容と実際の業務内容が異なる場合や、給与の支払いに問題がある場合なども、相談することで適切な対応を取ってもらえます。身内の紹介でバイトを始めたとしても、契約書の内容に基づいて冷静に問題を整理し、必要であれば弁護士などへの相談も視野に入れて検討しましょう。

医師向けのバイトの探し方にはコツがある。不安な場合は転職コンサルタントにも相談しよう

先生がバイトを成功させるためには、効率的な情報収集と適切な準備が重要です。高給与求人は短期間で締め切られるため、複数のサイトを活用し、迅速に行動するよう心がけましょう。もし、初めてバイトを始める場合は、比較的取り組みやすい案件やトライアル勤務から段階的に経験を積み、自分に合った働き方を見つけていくと、段階を踏んで成長できるでしょう。

もしバイトをするにあたって契約内容の確認や条件交渉が不安な場合は、転職コンサルタントの力を借りる方法がおすすめです。交渉によっては、より有利な条件でバイトを始められる可能性があります。不安や疑問は遠慮せず転職コンサルタントに相談し、自分に最適なバイトの始め方を見つけましょう。