臨床だけが医師のキャリアではない――そう感じたことはありませんか?
感染症対策、健康政策の立案、地域住民の健康づくりなど、"集団"を対象とする医療に取り組むのが「公衆衛生医師」です。保健所などの自治体、さらに国際機関やベンチャー企業など、幅広く活躍する公衆衛生医師は、臨床とは異なる形で社会に貢献できるため、近年改めて注目されています。
この記事では、公衆衛生医師の業務内容やキャリアパスのほか、年収や働き方、「産業医」や「社会医学系専門医」との関連を解説します。地域医療や予防医学など、公衆衛生分野に関心がある先生方の参考になれば幸いです。

執筆者:Dr.SoS
公衆衛生医師とは
公衆衛生医師は、文字どおり公衆衛生分野に携わる医師の総称です。保健所や地方自治体での勤務が多いことから「保健所等医師」「行政医師」と呼ばれることもあります。
厚生労働省は以下のように述べています。
都道府県や保健所設置市等において、都道府県庁や市役所、保健所、保健センター、地方衛生研究所等で働く医師のことを「公衆衛生医師」といいます。
厚生労働省webサイト「公衆衛生医師 採用情報」より引用
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/koushuu-eisei-ishi/Public-health-doctor/job-description/index.html(2025年9月3日閲覧)
行政サイドから地域全体の健康課題に取り組む医師であり、担当領域は感染症サーベイランス、食品・環境衛生、母子保健・精神保健、医療提供体制の構築、災害時の健康危機管理など多岐にわたります(後述)。特徴は集団レベルの健康課題に取り組む点です。たとえば感染症発生時に疫学的な解析を行い、予防策を迅速に実行する、といった業務を担います。
臨床医であれば個々の患者さん(たとえば「感染症に罹患した人」)を診るのが仕事ですが、公衆衛生医師は地域や住民全体を対象とします。"地域を診る仕事"とも言えるでしょう。
なお、「産業医」や「社会医学系専門医」も、広義の公衆衛生医師に含まれます。「公衆衛生医師」は資格名ではありませんが、産業医や社会医学系専門医は公衆衛生分野に関連する資格の代表例です(後述)。
公衆衛生医師の勤務先・業務内容
公衆衛生医師の業務は多岐にわたります。勤務先ごとに、業務内容の例を見ていきましょう。
【公衆衛生医師の主な勤務先】
- 保健所
- 都道府県庁・市役所など
- 地方衛生研究所
- 企業・団体など
- その他
1.保健所
公衆衛生医師の代表的な勤務先は「保健所」です。地域の最前線で健康・保健サービスの提供や管理を担う機関であり、その業務は地域の医療・保健課題によってもさまざまですが、主に以下のような業務に関与しています。
- 感染症対策
- 食品衛生・環境衛生対策
- 母子保健・精神保健対策
- 難病保健、がん・生活習慣病対策
- 医事・薬事等の監視・指導
- 地域医療体制や地域包括ケアシステムの構築・調整
- 健康危機管理(災害対策) など
保健所の統括責任者である保健所長には、原則として医師(または医師と同等の公衆衛生の知識を持つ人)が就きます。業務の方針や優先順位の判断・予算配分のほか、地域の医療体制や健康増進事業の推進役となります。感染症流行時・災害発生時には行政機関との連携や住民に対する説明、場合によっては記者会見を開くこともあるでしょう。
以下、保健所の業務をいくつか掘り下げて見ていきます。
感染症対策
医師(臨床医)は感染症法(「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」)により、特定の感染症を診断した場合に保健所へ届け出ることが義務付けられています。保健所はこの届出を受理し、疫学調査や接触者追跡にあたります。
調査結果に基づいて、必要な情報を管轄地域に提供し、感染予防を広く呼びかけることも、保健所が担う感染症対策業務の一環です。たとえば「◯◯市ではこの1週間で、インフルエンザの患者数が前週の10倍となっています。手洗い・うがいなどの感染症対策に積極的に取り組みましょう」といった呼びかけです。
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律|e-Gov 法令検索
感染症法に基づく医師の届出のお願い|厚生労働省
▼関連記事はこちら
災害医療の視点から見るコロナ診療との向き合い方
感染症行動計画(新型インフルエンザ等対策政府行動計画)とは?概要や医師の役割を考察
DICT(災害時感染制御支援チーム)とは?活動内容や医師としての参加条件を紹介
食品衛生・環境衛生対策
医師は食品衛生法により、食中毒やその疑いがある人を診察した場合、24時間以内に保健所へ届け出る必要があります。飲食店などで食中毒が発生した場合も保健所が介入し、患者さんからの聞き取りや施設への立ち入り調査で食中毒の原因を特定します。
食中毒の発生時に限らず、日ごろの食品衛生環境の向上のため、事業者への指導や助言も担います。また、食品だけでなく、水や大気など地域の環境衛生の管理も保健所の業務です。
母子保健・精神保健対策
保健所は、母子保健に関する事業も行います。妊婦の届出や健康相談は主に市町村の「保健センター」が担当するため、保健所は住民一人ひとりの相談に乗るというより、地域全体の支援策を考えることが役割です。
精神保健分野では、心の健康づくりを推進し精神疾患の予防に努めることや、精神障がい者が適切に医療を受けられるよう、医療機関等と連携することが保健所の役割となっています。
パンフレット「保健所の業務紹介~1億2000万人の生を衛る医師~」(令和2年度地域保健総合推進事業「公衆衛生医師の確保と育成に関する調査及び実践事業」班作成)|全国保健所長会
保健所業務紹介|東京都保健医療局
保健所の活用の仕方~どんな時に頼れば良いの?~|厚生労働省・全国保健所長会
保健所、市町村、都道府県の現状と課題|厚生労働省
地域保健法施行令第4条に定める保健所長の資格について(平成21年3月31日健発第0331041号通知)
2.都道府県庁・市役所など
公衆衛生医師の勤務先として保健所と並んでメジャーなのが、都道府県庁や市役所など、いわゆる「本庁」「地方官庁」と呼ばれる機関です。医師として、医療政策や地域保健計画の立案・実行・評価にかかわります。
地域医療構想の策定、医師偏在対策の実施、救急医療体制の整備など、国や自治体が取り組む医療政策は数多くあります。また、災害時の健康危機管理や新興感染症への対応など、医師としてよりリーダーシップが求められる場面も多くあります。
各地域でのフィールドワークが多く含まれる保健所の業務に対し、本庁では計画策定や方針決定など、よりマクロ視点での業務が多くなります。会議や折衝など、デスクワークが主体とも言えるでしょう。
東京都公衆衛生医師募集案内|東京都保健医療局
▼関連記事はこちら
「地域医療構想」とは?概要や策定経緯、2040年に向けた新たな取り組みを解説
医師不足・医師偏在はどうして起こる?現状や対策を解説
「医師偏在指標」とは?―計算式と地域別ランキング【2024年1月版】
救急医療体制とは?現状の課題と今後についても解説
メディカルコントロールとは?医師が知っておきたい3つの柱と課題・今後の展望
医療費適正化計画とは?―第四期【2024~2029年度】の内容を中心に解説
医療DXの現状と展望―「令和ビジョン2030」の概要、進まない理由も考察
3.地方衛生研究所
「地方衛生研究所」は、科学技術的なアプローチで専門研究や調査、情報収集・解析などを行う機関です。業務について厚生労働省は以下のように紹介しています。
都道府県又は指定都市における科学的かつ技術的中核として、関係行政部局、保健所等との緊密な連携の下、専門性を活用した地域保健に関する業務として調査研究、試験検査、研修指導、公衆衛生情報などの収集・解析・提供の4つの業務を行う。
厚生労働省「地方衛生研究所の現状と課題」p.2より引用
https://www.mhlw.go.jp/stf2/shingi2/2r9852000000g3yx-att/2r9852000000g5sy.pdf(2025年9月3日閲覧)
医師以外の医療従事者や、理工・農学系の技術職員が多くを占めますが*1、医師が常勤として採用されている地域もあります。
地方衛生研究所の現状と課題|厚生労働省
└p.14 (参考)地方衛生研究所における職種別職員設置状況(*1)
地方衛生研究所の機能強化について(平成9年3月14日厚生省発健政第26号)|地方衛生研究所全国協議会└地方衛生研究所設置要綱
地方衛生研究所全国協議会4.企業・団体など
公衆衛生医師の勤務先は、保健所や本庁のような行政機関に限りません。たとえば民間企業で働く「産業医」も、公衆衛生医師に含まれます。また、幅広い公衆衛生知識を活かし、ヘルスケア領域のベンチャー企業に携わる医師もいます。
産業医の勤務は、特定の企業・団体に所属する「専属産業医」と、複数の職場で仕事をする「嘱託産業医」(非常勤)に大きく分けられます。
5.その他
ほかにも、公衆衛生医師にはさまざまな勤務先があります。
たとえば、厚生労働省には「医系技官」という職種があります。医師としての専門性を活かした行政官であり、政策の立案や決定にかかわります。
公衆衛生に関与する国際機関としては、WHO(世界保健機関)やUNICEF(国連児童基金)が有名です。こうした機関で日本人の医師も活躍しています。
医系技官とは|厚生労働省 医系技官 採用情報
令和5年度 厚生労働省医系技官について~Working for Public Health~|全国保健所長会・厚生労働省
公衆衛生医師 業務内容|全国保健所長会
▼関連記事はこちら
ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)とは?日本の現状や新型コロナウイルス感染症との関連を解説
「アデレード宣言」とは?―全ての政策において健康を考慮する(Health in All Policies)アプローチ
公衆衛生医師の専門性
ここまで述べてきたとおり、公衆衛生医師の業務は疾患の"診療"ではなく、疾患に罹患する前の"予防"の段階で医療に貢献することです。集団を診ることが主体のため(ポピュレーションアプローチ)、臨床医とは異なる専門性が求められます。
ポピュレーションアプローチとは?特徴や具体例、医師の役割を解説
医師が知っておくべき「未病」の概念とは?評価方法や病気への移行を防ぐための対策を解説
「健康日本21」とは?2024年度に始まる第三次目標についても解説
SDH(健康の社会的決定要因)とは?医師が知っておきたいポイントを解説
公衆衛生医師に必要な知識・スキル
公衆衛生医師として勤務するにまずは、疫学・統計の基礎的な理解が不可欠です。加えて、「R」や「SPSS」(IBM SPSS Statistics)などの統計ソフトを実際に扱えることが望ましいでしょう。
行政にかかわる場合は感染症対策に携わることが多いため、感染症の診断や治療の実務経験があると、業務でプラスに働くと考えられます。
政策や計画の立案・実行にかかわる場合は、エビデンスをまとめてアウトプットする力や、関係者と適切かつ円滑なコミュニケーションを取り、企画内容を調整して合意を形成する力も重要になるでしょう。
公衆衛生医師に関連する専門医資格
公衆衛生医師に関連する資格として、「社会医学系専門医」があります。社会医学の関連学会・団体(社会医学系専門医協会)で運営されている専門医制度で、疫学や統計学、組織やプロジェクトのマネジメント、産業保健など、公衆衛生分野の知見を幅広く学ぶことで取得できる専門医です。
ほかに、「産業医」や「労働衛生コンサルタント」も、公衆衛生医師に関連する資格です。労働衛生やメンタルヘルス領域に強みを持つ資格で、とくに産業医は研修医の期間に取得する人も多くいます。
ひろしま公衆衛生医師ネットワーク|広島大学 大学院医系科学研究科 公衆衛生学
▼関連記事はこちら
社会医学系専門医とは?資格の必要性や業務内容、制度や働き方を紹介
産業医になるには?必要な資格の取得方法やスキルを解説
労働衛生コンサルタントと産業医の役割の違いとは?
公衆衛生医師の年収
ここからは、公衆衛生医師の年収やワーク・ライフ・バランスについて見ていきましょう。
公衆衛生医師の給与は勤務先によって異なりますが、初任給は卒後あるいは勤務年数などで決まります。年1回の昇給と、各種手当(期末・勤勉手当、住居手当など)も付与されることが一般的です。
厚生労働省は、公衆衛生医師の年収の目安を以下のように提示しています。
<年収の目安>
- 卒後5年目:650〜1,000万円
- 卒後10年目:800〜1,200万円
- 卒後20年目:1,100〜1,500万円
厚生労働省webサイト「公衆衛生医師 採用情報」より引用
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/koushuu-eisei-ishi/Public-health-doctor/career-path/index.html(2025年9月3日閲覧)
勤務医全体の平均年収(下表)と見比べてみると、公衆衛生医師は臨床医よりも年収がやや低いと感じるかもしれません。
『《地域別》医師平均年収解説(関東/関西)2024年調査』(ドクタービジョン,2025)p.1より
ただし、公衆衛生医師でも臨床との兼業が認められている場合もあるため、アルバイトなどの副業で調整することで、上記の差を縮めることもできるでしょう。
公衆衛生医師のワーク・ライフ・バランス
公衆衛生医師の勤務時間は、おおむね定時かつ規則的であることが特徴です。基本的に勤務は平日の日中のみで、土日祝日や年末年始は休暇となるケースが多いでしょう。夜勤や当直・待機といった時間外業務が発生しにくいため、ワーク・ライフ・バランスを保ちやすい職場環境と言って良いでしょう。
もちろん例外はあり得ます。土日や夜間に会議やイベントを開催する場合や、感染症対応や災害発生時に緊急対応が求められることもあるでしょう。ただしこの場合、代休の取得が可能と考えられます。
また、自治体によってはテレワークや時差出勤制度などが導入されていることもあります。
このような背景から、公衆衛生医師は女性医師からも人気の高い職種です。女性の割合は近年増加傾向にあり[全国平均で27.48%(2010年度)→31.58%(2016年度)]*2、女性が比較的多い診療科である腎臓内科、糖尿病内科、病理診断科などに近い数値です*3。中でも女性医師が多い傾向にある東京都では、公衆衛生医師の女性割合は58%(2024年4月時点)と*4、男性より女性の方が多くなっています。
医師・歯科医師・薬剤師調査票を用いた公衆衛生行政医師の動向に関する研究(厚生労働科学研究費補助金(健康安全・危機管理対策総合研究事業)総合研究報告書)|厚生労働科学研究成果データベース(*2)
令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況|厚生労働省
└「1 医師」p.9 表5 主たる診療科、施設の種別にみた医療施設に従事する医師数及び平均年齢(*3)
募集案内|東京都保健医療局 公衆衛生医師採用(*4)└FAQ
公衆衛生医師のやりがい・メリット
公衆衛生医師として働くことのやりがいは、なんといっても地域全体に直接貢献できる点ではないでしょうか。自身の仕事を通して地域社会にインパクトを与えることができるのは、公衆衛生医師の業務ならではの特徴でしょう。
臨床医であれば、目の前の患者さんへの対応が問われますが、公衆衛生医師はワクチン接種率の向上や生活習慣病対策など、数万~数十万人という規模で人々の健康増進にかかわることができます。
また、エビデンスを政策へ落とし込み効果測定を行うなど、通常の医療の枠に留まらない変革に携わることができるのも、公衆衛生医師の醍醐味と言えるでしょう。
先述のとおり、原則として夜勤や当直はなく、完全週休2日制が多いことも、勤務体系が不規則になりやすい臨床医と比べてメリットと言えます。業務内容や勤務先が多様なため、自身の考えや希望に応じてキャリアを広げていけることも、公衆衛生医師の魅力と言えるでしょう。
公衆衛生医師の注意点・デメリット
公衆衛生医師として働く上で、注意しておきたいこともあります。まずは、臨床スキルを磨く機会がほぼ失われてしまう点です。
公衆衛生医師の勤務は、常勤採用が一般的です。臨床業務との兼業が認められている場合もありますが、基本的には週4~5日を本業に充てることになるため、将来臨床医として復帰する場合は学び直しやリスキリングが必要になるでしょう。公衆衛生医師になる選択は、臨床への後戻りが難しいキャリアパスになりやすいと言えます。
また、職場環境が比較的安定していることの裏返しでもありますが、年収面では臨床医に劣る場合が多いことも、デメリットと言えるでしょう。
緊急対応はそこまで多くないとはいえ、近年の新型コロナウイルス感染症のパンデミックのように、急激に業務負荷が生じることもあります。こればかりは予測が難しい点ですが、公衆衛生医師として働く上でのリスクとして認識しておく必要があります。
また、代表的な勤務先である保健所の数は、年々減少傾向にあります*5。それゆえポストが多くはない点も、公衆衛生医師の懸念点と言えるでしょう。
保健所設置数・推移|全国保健所長会(*5)
公衆衛生医師になるには
公衆衛生医師として働くためには、少なくとも臨床研修は修了している(または修了見込みである)ことが条件となります。医師3年目から受け入れている事例も多く、特定の診療科での臨床経験や、公衆衛生に関連する経歴が求められるわけではありません。
とはいえ、研修が終わってすぐに公衆衛生医師の道に進むことに不安を覚える方も多いでしょう。まずは、研修医が参加可能な「地域保健臨床研修専攻科」(2カ月間)に参加することや、研修の「地域医療」ローテートで保健所などの行政機関を選択することで、公衆衛生の現場を学んでみることがおすすめです。
ある程度の臨床経験を積んでおきたいという場合は、感染症や救急など、公衆衛生と親和性の高い診療科へ進むことや、臨床経験を積みながら産業医の取得を目指すことも、考えてみましょう。
公衆衛生医師として歩むことを決めた後でも、さまざまなキャリアパスが存在します。まずは保健所や本庁で勤務し、経験を積んだ後は本庁の部長や保健所長(部長級)として配属、最終的には技監や理事(局長級)になる、というのが一つのキャリアアップの例となります。その過程で社会医学系専門医を取得したり、国内外の大学院で公衆衛生学修士(MPH)を取得したり、希望によっては国際機関で勤務したりと、キャリアの選択肢を広げていくこともできるでしょう。
公衆衛生医師に関しては、厚生労働省や全国保健所長会のほか、数多くの自治体や大学が採用情報や医師の活躍事例・インタビュー記事などを公開しており、情報が充実しています。説明会やセミナーも開催されているため、興味がある方は参加してみると良いでしょう。
未来につながる公衆衛生医師というキャリア|京都府立医科大学
公衆衛生医師 キャリアパスや待遇|全国保健所長会
公衆衛生医師 募集と採用|全国保健所長会
公衆衛生医師 活躍・メッセージ|全国保健所長会
「期待の若手シリーズ―私にも言わせて!」|全国保健所長会
厚生労働省 医系技官 採用情報
▼関連記事はこちら
地域医療研修とは?必修期間や内容、研修先の選び方を解説
まとめ
個々の患者さんを診る臨床医とは異なり、公衆衛生医師は地域全体の健康を守る医師です。感染症対策の実行や医療政策の立案など、業務内容や医師としての役割は多岐にわたります。保健所や都道府県庁、企業や国際機関など、幅広いフィールドで活躍できます。
一方で、臨床スキルの維持やポストの希少性といった注意点もあり、戦略的なキャリア設計が重要となります。社会医学系専門医などの資格やスキルを組み合わせることで、自身の人材価値を高めることができるでしょう。
「広い視点で医療にかかわりたい」と考えているなら、公衆衛生医師の道は魅力的な選択肢の一つになるでしょう。多くの自治体や関連機関が情報を公開していますので、まずは説明会への参加や募集要項の取り寄せから、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。