臨床検査専門医の概要と取得条件

基本領域

臨床検査専門医の概要と取得条件

科目概要

臨床検査専門医とは、血液検査、尿検査、輸血検査、微生物検査などの臨床検査に関する知識を持ち、それに関連する有益な情報を臨床医に提供することで診療と検査の橋渡し的役割を担います。臨床検査専門医になるためには、専攻医研修を修了後、専門医試験に申請・合格することで専門医として認められます。

所属学会

一般社団法人 日本臨床検査医学会

専門医数

341人
専門医機構認定専門医数:277人 ※1

性別比(男:女)

病院 78.7:21.3※2
診療所 57.1:42.9

平均年収

1,075万円 ※3

専門医取得条件

  1. 日本国の医師免許証を有し、臨床研修終了後、日本専門医機構(以下機構)の定める研修を修了し、専門医認定試験受験資格が認められた者
  2. 専門研修開始時日本臨床検査医学会の会員である者
  3. プログラム制研修においては、3年の研修後に「臨床検査専門研修カリキュラム」
    (URL:https://jslm.org/newsys/nsys_05.pdf)に定められた検査報告書や学術発表などの実績を基幹研修施設に提出し、基幹研修施設で修了認定し、領域の研修プログラム認定委員会で確認する。最終的には機構の承認をもって受験資格を付与する。
  4. 他基本領域専門医取得者を主な対象としたカリキュラム制研修においては、3年以上の研修後に「臨床検査専門研修カリキュラム」(URL:https://jslm.org/newsys/nsys_05.pdf)に定められた検査報告書や学術発表などの実績ならびにカリキュラム制専攻医に課せられた課題研修実績(カリキュラム制整備基準:URL:https://jslm.org/newsys/nsys_20201016.pdf)を基幹研修施設に提出し、基幹研修施設で修了認定し、領域の研修プログラム認定委員会で確認する。最終的には機構の承認をもって受験資格を付与する。

プログラム修了要件の詳細については以下を参照

専門研修プログラム整備基準 【出典】一般社団法人 日本臨床検査医学会

専門医試験内容

■筆記試験

筆記試験は、以下の7科目で多肢選択問題100題での問題回答です。

  1. 臨床検査医学総論
  2. 一般臨床検査学・臨床化学
  3. 臨床血液学
  4. 臨床微生物学
  5. 臨床免疫学・輸血学
  6. 遺伝子関連検査学
  7. 臨床生理学

■実技試験

実技試験は以下の6科目について、症例問題形式・動画(バーチャルスライド、画像、形態観察、検査実施)などで出題します。回答じゃ原則として記述または口答によります。

  1. 一般臨床検査学・臨床化学
  2. 臨床血液学
  3. 臨床微生物学
  4. 臨床免疫学・輸血学
  5. 遺伝子関連検査学
  6. 臨床生理学

■口頭試問(面接)

口頭試問は、1科目(臨床検査医学総論)に関する内容となります。

詳細については以下を参照

第2回日本専門医機構基本領域臨床検査専門医認定試験実施要領(2022年度) 【出典】一般社団法人 日本臨床検査医学会

<補足>
受験料として、55,000円が必要となります。また、一次試験合格者は登録料(33,000円)が、その後日本専門医機構において二次審査があり、一次・二次合格者は認定料(11,000円)を支払うことで認定されます。

専門医更新条件

機構専門医資格の更新には、以下の条件をすべて満たす必要があります。

  1. 勤務実態の自己申告
    「専門医としての活動概要報告」(同)の提出が必要です。勤務形態については、直近1年間の実態をご記載ください。申告が実態と一致しているか検証します。
  2. 診療実績の証明
    診療実績(診断報告書、検査部門管理記録、コンサルテーション記録)のコピーを計25件、一覧表とともに提出が必要です。なお、正しい申告が原則であり、申告が実態と一致しているか否かについて診療実績を検証することがあります。
  3. 更新単位50単位
    項目 取得単位
    ⅰ) 診療実績の証明 最小5単位、最大10単位
    ⅱ) 専門医共通講習 最小3単位、最大10単位
    (このうち3単位は必修講習)
    ⅲ) 臨床検査領域講習 最小20 単位
    ⅳ) 学術業績および診療以外の活動実績 0~15 単位

詳細については以下を参照

日本専門医機構による新専門医制度に於ける臨床検査専門医更新基準について 【出典】一般社団法人 日本臨床検査医学会

専門医試験受験者数

20人(令和2年度/2020年度)

専門医試験合格者数

17人(令和2年度/2020年度)

専門医試験合格率

85.0%(令和2年度/2020年度)
  • ※1 令和3年(2021年)9月時点
  • ※2 令和2年(2020年)12月31日時点
  • ※3 令和2年(2020年)10月時点のドクタービジョン掲載求人をもとに平均値を出しています

予防医療・先制医療に貢献する。ライフワークバランス重視の働き方が実現しやすい環境/臨床検査専門医

高齢化にともない予防医療や先制医療の重要性が高まるなかで、臨床検査専門医の需要はますます高まっています。しかし、本記事のデータを見ても分かるように、臨床検査医として活躍する医師の数は非常に少なく、今後の医療にも影響を与えることが懸念されています。

検査技術が機械化され、自動化が進んでいる現代だからこそ、人にしかできない業務がますます重要視されます。それは検体検査等を行う臨床検査医に顕著に当てはまるでしょう。臨床検査医は、夜勤や当直を任されることがほとんどないため、子育て中の医師にも適している科と言えそうです。専門医を取得すれば、さらに病院内で必要とされる医師になれるはず。臨床検査の道を志望する方は、ぜひ専門医を目指してみてはいかがでしょうか。

基本領域(19領域)

新専門医制度の19領域より、専門医に関する情報を科目毎にまとめています。以下のリンクよりご確認ください。学会に所属する医師の人数・性別比・平均年収、さらに専門医取得条件や専門医試験内容、専門医試験の受験者数・合格者数・合格率などが分かるため、キャリア選択の参考に役立ちます(以降の科目は順次更新予定)。

注意事項

  • 本ページは公開日2022年7月12日時点の情報を参考に作成しております。
  • 最新の情報につきましては、厚生労働省や各学会の発表をご確認ください。